2024.03.01

人材確保福利厚生

福利厚生が人材確保の鍵!?

~競争激化する人材売り手市場を勝ち抜くために~

近年、日本の人手不足は深刻化し、企業にとって大きな課題となっています。
貴社も慢性的な人手不足に悩まされていませんか?

人材確保の競争が激化する中、福利厚生の整備が不可欠です。

本記事では、福利厚生が人材確保に与える効果について詳しく解説します。

人材の売り手市場とは?

売り手市場とは労働力の売り手である求職者が少なく、買い手である求人数が多い状態を指します。

独立行政法人労働政策研究・研修機構の統計情報によると、全国企業の新規求人倍率は「2.30倍」に達し、全国の有効求人倍率「1.31倍」を上回っています。

このため日本は今、人材売り手市場と言えます。

有効求人倍率,新規求人倍率(四半期平均,季調値 1963年第1四半期~2023年第2四半期)

出典:「有効求人倍率、新規求人倍率(2023年10月)」(独立行政法人労働政策研究・研修機構) (https://www.jil.go.jp/kokunai/statistics/timeseries/html/g0214.html

売り手市場が続くとどうなる?

人材の売り手市場が続く場合、求職者がより条件のいい働き口を見つけることが容易になるため、以下のような問題点の発生が考えられます。

  1. 人材確保の難化
    優秀な人材が他の企業から引き抜かれやすくなったり新規求職者が現れず適格な候補者の確保が難しくなる可能性があります。
  2. 給与の上昇圧力
    求職者がより高い給与・手当を要求しやすくなり、企業は従業員が離れていかないよう給与水準の見直しが生じ、経済的な負担を感じることもあるでしょう。
  3. 人材確保における企業間競争の激化
    企業は競争相手との差別化がより重要になり、柔軟な労働環境や魅力的な条件や福利厚生が求職者の注目を集める手段となります。

一方で、企業が魅力的な条件や労働環境を提供すれば、従業員の忠誠心が向上し、離職率が低減する可能性があります。

企業間競争を勝ち抜き、適切な人材を確保するためには魅力的な条件や福利厚生を提供する必要があります。

若年者の企業選択

若年者の採用は、企業の中長期的な展望を考えるうえでも非常に重要です。求職者は会社を選ぶ際に福利厚生を重視しますが、中でも若年者の方が福利厚生を重視するということがわかっています。

  1. 現在の勤め先を選ぶときに、福利厚生制度の内容を重視したか[20未満~20歳代]

    独立行政法人労働政策研究・研究機構が2020年に行ったアンケートで、福利厚生制度の内容を重視したかという質問に対し、20代未満〜20代の9.9%は「非常に重視」と回答し、「ある程度は重視」も加えると、20代までの若年者の半数以上が重視しているという結果になりました。
  2. 現在の勤め先を選ぶときに、福利厚生制度の内容を重視したか[全世代]

    20未満〜30代と40~60代を比較すると、企業選択をする時に若年者の方が福利厚生を重視していることがわかります。このことからも若年者の採用には福利厚生の整備がより効果的であると言えます。

出典:「企業における福利厚生施策の実態に関する調査」(独立行政法人労働政策研究・研究機構) (https://www.jil.go.jp/institute/research/2020/documents/203.pdf

福利厚生が人材確保に与える効果

では、福利厚生が人材確保にどのような影響を与えるのかをみていきましょう。
実際に与え得る効果として以下の4つが挙げられます。

  1. 企業間競争における優位性
    福利厚生が整備された企業は、他社よりも優れた労働条件を提供できるため、優秀な人材を引きつけやすくなります。競争激化する中で、企業が提供する福利厚生が強力な差別化ポイントとなり、求職者の選択肢の中で輝く存在となります。
  2. 従業員定着率の向上
    福利厚生が整備されると、従業員は長期的な雇用に対してより忠誠心を持つ傾向があります。適切な手当やプログラムが提供されることで、従業員は組織に安心感を覚え、離職率が低下し、結果として企業の安定性が向上します。
  3. 労働市場での魅力向上・人材獲得の効率化
    優れた福利厚生は、企業の労働市場における魅力度を高めます。
    企業が従業員に対して真剣な関心を示し、働きやすい環境を提供する姿勢が求職者や労働者の評価を引き上げます。
    また、求人広告や採用プロセスで、福利厚生が魅力的な要素としてアピールできれば、適格な候補者がより積極的に応募してくるでしょう。
  4. 生産性と創造性の向上
    福利厚生が充実していると、従業員は安心感を得て仕事に集中しやすくなります。それにより生産性が向上し、創造的なアイデアや解決策が生まれやすくなります。これは企業の業績向上に繋がります。

どうでしょうか?福利厚生の整備が人材確保の鍵であり、魅力的でバランスの取れた福利厚生は、従業員が組織に長期間にわたり貢献する土壌を築き、企業の成長において不可欠な要素だということがお分かりいただけたのではないでしょうか。

中小企業でも取り入れやすい福利厚生

では実際に導入するとなった場合どのような制度があるのでしょうか。

導入時のコストや手間が少ない以下のような制度がおすすめです。

  1. 住宅手当・家賃補助
  2. 食事に関する福利厚生
  3. 特別休暇制度
  4. 資格取得・学習支援制度
  5. 社員旅行や親睦会
  6. 社内リフレッシュルームの導入
  7. 社内コミュニケーションツールの導入
  8. 福利厚生代行サービスの活用

もっと詳しく知りたい!という方向けにページの最後にお役立ち資料をご用意しておりますので、ぜひご活用ください。

福利厚生制度を導入する際の注意点

  1. 従業員のニーズのヒアリング
    制度導入前に従業員のニーズを把握し、それに基づいて柔軟で満足度の高い制度を構築することで従業員満足度の高い福利厚生制度になります。
  2. 予算・目的の明確化
    制度導入に伴うコストを明確にし、柔軟な予算計画を策定してコスト管理を行うことで実現・持続可能な福利厚生制度となります。
  3. 従業員への周知/制度の利活用管理
    せっかく整備しても従業員に活用してもらえなくては、福利厚生の導入効果は期待できません。制度の目的やメリットを従業員に明確に伝え、導入前・導入時・導入後の適切なコミュニケーションを確保するようにしましょう。
  4. 定期的な制度の見直し
    福利厚生制度は「導入したら終わり」ではありません。導入後は、制度の利用率や利用状況に基づいて見直す必要があります。利用率が低い制度については従業員の声を聞くなどして原因を調べ、利用率を高める改善策を講じましょう。

 

最後までお読みいただきありがとうございました。最後に、

「まずは簡単に始められる福利厚生制度を知りたい」という方に向けて、

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